東大ESSドラマセクションは、Cast(役者)に加え、それぞれ専門性を持ったスタッフセクションによって構成されています。
ここに掲載した各セクションの他には「三役」と呼ばれるProducer(プロデューサー)Stage Manager(舞台監督)Director(演出)や、更にプロダクションによってはDanceやSongなどを加えて各Production(公演)が実施されます。
(各セクションはアルファベット順に並んでいます)
Art (美術)
Art(美術)は、主にCastの衣装及びメイクを担当します。
プロダクション期間中は、各Castの衣装考案、調達及び製作のほか、本番の舞台におけるCastのメイク(舞台化粧)の考案を行います。公演本番においては、開演前のCastのメイコス(makeup & costume)の手伝いのほか、上演中の舞台裏での早着替えをサポートすることもあります。
過去の例では、Jekyll and HydeのHydeの特殊なメイクをアイシャドウを駆使して行いました。
English Coordinator (発音指導)
English Coordinator(EC)は、Castの発音矯正や、セリフを読む上での英語特有のリズムを指導します。帰国子女や海外経験のあるメンバーなど、英語の発音に長けたスタッフがチーフとなり、ESSドラマセクションの最大の特徴である「英語による」演劇としてのクオリティを高めるべく活動しています。
単純な発音の間違いの矯正以外にも、Castがキャラクターに合った声を作ろうとする際の英語の読み方に違和感が生まれないよう、一緒に考えていく役割もあります。
Light (照明)
Light(照明)は、公演の舞台における照明を担当します。
プロダクション期間中は、プラン(照明効果の移行の計画)作成や、キューシート(上演中の照明の変化やそのタイミングを記したもの)の記述を行い、公演本番に備えます。本番中は、舞台をよく見渡せる位置から、照明機器の操作(オペ)を行い、舞台面に視覚的な効果を与えて劇の雰囲気を盛り上げます。
Sound(音響)とDirectorと行う音照会議にて、作品観の共有や場転の見解を統一しながらプランを立てます。
Promotional Design (宣伝美術)
Promotional Design(宣伝美術)は、公演の宣伝に関わる全てのデザインを担当します。
対外公演時にキャンパス内に設置される大小の立て看板のほか、当日の来場者に配布するパンフレット、他劇団の公演の当日パンフに折り込むチラシの作成など、製作物は多岐にわたり、Directorの示す方針のもとで効果的な宣伝を目指します。
立て看板は駒場キャンパス正門前に設置されるので、良い物を作ると学生によってSNSなどで拡散されることがあり、影響力が大きいです。
Property(小道具)
Property(Prop)は、劇中で使用される小道具の製作・管理を行います。
準備期間には小道具のデザイン考案・製作・調達を行い、公演期間中は紛失・破損を防ぐための管理を行います。製作技術が求められるため、ArtやSet DesignのSection員が兼任することも多く、舞台と並び作品の世界観を表現するのに大切な要素の一つです。
Set(舞台)
Set(舞台)は、キャストが演技をする舞台そのものの製作・建設を担当します。
プロダクション期間中は、舞台構造物の安全を管理するStage Managerとの話し合いを重ねて舞台のデザインを考案し、必要な構造物の組み立て・塗装を行います。公演期間に入ると、実際の構造物を劇場内に設置する作業を主導して行うほか、装飾の取り付けや補修を行います。
自分の作った構造物に愛着が生まれることがSet員としての醍醐味です。
Set Design (舞台美術)
Set Design(舞台美術)は、演技舞台のデザインや構想を中心となって練り、SetやStage Managerに提案します。
基本的にSet(舞台)の一員として構造物の製作に携わりますが、Directorと色彩会議を行ったり、主にデザイン面での作品の世界観の創出を目標にアイデアを出します。
プロダクションのSet Designを誰が担当するかによってその人のこだわりやセンスが光るセクションと言えます。
Sound(音響)
Sound(音響)は、公演中の音響効果を担当します。
劇中の雰囲気を表現するBGMのほか、必要な場合には効果音の再生も行います。プロダクション期間中は、シーンの雰囲気に合ったBGMを探す音探しのほか、そこで見つかった音楽や効果音を音声加工して本番で再生できるようにする作業を行います。上演中は、ミキサーを駆使して、舞台をよく見渡せる位置からの劇の進行に合わせた音楽や効果音の再生(オペ)を行います。
Subtitle (字幕)
ドラマセクションの公演は全編英語で行われますが、英語がどの程度聞き取れるかに関わらず観客全員に楽しんで頂けるよう、全公演において舞台上のパネルにプロジェクターから投影する形で字幕を表示しています。
Subtitle(字幕)のスタッフは、脚本をもとに日本語字幕を作成し、上演中にCastの台詞に合わせて字幕の切り替え表示作業(オペ)を行います。
英語・日本語両方への造詣に加え、脚本理解が人一倍求められるセクションです。